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ボーイズラブ・メンズラブ・JUNE・やおい・ショタなどの完全R18小説。学園・ファンタジー・年の差・業界・リーマンなどなど。

White Christmas〜勝手にしやがれシリーズ〜《1》


勝手にしやがれ番外編『LOVER MODE』シリーズ


2003年12月
クリスマス企画小説/勝手にしやがれ番外編『LOVER MODE』シリーズ/有馬×真琴
【R18/ボーイズラブ/年の差】
※性描写のある小説ですので苦手な方はご注意下さい。

White Christmas《1》


 今日は12月24日、クリスマスイブ───。

 いつにも増して賑わっている夜の銀座の街並みも、綺麗なイルミネーションとクリスマスツリーに彩られていた。
 『メフィストフェレス』のバイトを早めに終えた真琴が、鼻歌混じりで麻布の有馬のマンションにやってきたのは、ちょうど10時を回った頃だった。
 ダウンコートを脱いでテーブルに座ると、赤や緑や金色といったお決まりのクリスマスカラーの小さな箱型の包みを出して嬉しそうに眺めている。
「何だ? それ」
 ソファに横になって新聞に目を通していた有馬が不思議そうな声を上げた。
「えへへっ、隆二さんに『ル・モンティユ』のケーキ貰っちゃった!」
 真琴が満面の笑みでにっこりと笑った。
「……隆二の野郎が?」
「うんっ、早い時間にお店に来たんだけど……これだけ置いて帰っちゃったんだ」
 そう言いながら、真琴が大事そうに包みを開く。
「わぁ…っ! 美味しそうっ!」
 イブ限定の小さなホワイトショコラ。
 有名人気店の為に、予約しても買えない可能性のある代物なのだ。
 フォークを握った真琴の大きな瞳がキラキラと輝く。
「いっただきまーすっ!」
 ぱくり、とひと口を頬張ると、まさに蕩けそうなこの食感。
「うーん、美味しっ!」
 至福の時とはこういうことを言うのだろうか。
「……ったく、よくそんな甘ったるいモン食えるな。ほら、早く飯食いに行……」
 その時、有馬の携帯電話の着信音が鳴った。
 液晶ディスプレイに『麻生隆二』の表示。
 あの野郎、と呟いて有馬は面倒臭そうに通話ボタンを押した。
「……おいっ」
『よぉ、久し振りだな』
「何の用だ、下道」
『おいおい、そりゃねえだろ? ……それより、俺からのクリスマスプレゼントは気に入って貰えたかなぁ?』
 麻生隆二は、『メフィストフェレス』のオーナー、浅倉佳鷹の腹違いの弟だった。

 鬼才と言われる推理小説家でもあり、有馬との腐れ縁も長い。
「プレゼントだぁ?」
『ふふん……ああ、《媚薬入りのショコラケーキ》の味はどうだったかと思ってな』

「……媚薬入り?」
 その言葉にぴくりと反応した有馬は、後ろで幸せそうにケーキを頬張っている真琴をちらりと見遣った。
『……ふふ、今頃、そこに居る可愛いウサギちゃんが罠にハマってる頃じゃねぇのか?』
「ああ、完璧にハマってるな」
 有馬が低い声でニヤリと笑う。
『んじゃ、まぁ、そぉいうことで。今夜はふたりでたっぷり愉しんでくれや』
 それだけ言うと、隆二は一方的に通話を切ってしまった。
「……ったく、あの腐れ下道が」
 そう小さく呟くと、有馬はケーキを食べ尽くそうとしている真琴を振り返った。
「……どうやら今夜は、違う意味で豪華ディナーになりそうだな」
「えっ?」
 何のことかさっぱり判らない真琴が、きょとんとした顔で悪戯っぽく笑う有馬を見上げた。


【To be continued】

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